チャットレディは雇用保険に入れる?健康保険は?
チャットレディとして働いていると、「今はまだ大丈夫だけど、何歳まで続けられるんだろ?」「できれば社会保険に入って、退職したら失業保険ももらいたい」と、将来のことを真剣に考えることもあるかと思います。
正社員の在宅チャットレディとして家で働きながら安定した収入を得られたら安心ですが、そんなことは可能なのでしょうか?
ここではチャットレディの雇用保険や健康保険と、メリット・デメリットについてもわかりやすく解説します。
そもそも雇用保険とは?
厚生労働省のサイトでは、雇用保険を次のように示しています。
労働者の生活及び雇用の安定と就職の促進のために、失業された方や教育訓練を受けられる方等に対して、失業等給付を支給します。(後略)
引用:厚生労働省:雇用保険制度
雇用保険の目的は労働者が一時的にお仕事をできなくなった場合に備える保険です。
正社員の仕事を退職して、しばらく失業保険をもらいながら職探しをした経験がある方もいらっしゃると思いますが、この失業保険は雇用保険を代表するものです。
失業保険の他にも、育児休業給付、介護休業給付も雇用保険に含まれます。
失業保険の給付には条件がありますが、雇用保険に加入できたらチャットレディのお仕事を退職しても失業保険の対象になるということですね。
チャットレディの働き方は2種類ある
チャットレディの働き方には「個人事業主(業務委託)」と「正社員」の2種類があります。
個人事業主のチャットレディ
チャットレディの働き方で最も多いのは「個人事業主」です。
ほとんどのチャットレディが個人事業主として代理店から「業務委託」を受けて働いています。
給料は完全歩合制になり、稼いだ分だけ契約時に決められた報酬率でもらえることになります。
この仕組みによってチャットレディはたくさんの収入を得ることもできるのですが、基本給がないため、待機保証や時給の設定がない場合は報酬が発生しない可能性がでてきてしまいます。
また、源泉徴収が行われないため、確定申告を自分で行って納税する必要もあります。
とても自由度が高く正社員以上の高収入が望める働き方ですが、リスクもあるということになりますね。
個人事業主としてチャットレディを行う場合は、雇用保険に入ることはできません。
正社員のチャットレディ
チャットレディ代理店の中には、女性を正社員として採用しているところもあります。
正社員になると報酬は一般のお仕事のように月給制になりますので、業務委託のチャットレディのように稼いだ分だけお金をもらうということができなくなります。
ただし、基本給(固定給)で働けるので、毎月必ず一定以上のお給料がもらえるので生活は安定するでしょう。
正社員チャットレディは雇用保険に加入することができます。
一般の会社員と同じですので、代理店が提供している福利厚生を使って有給休暇を取得できたり、社会保険に加入することもできます。
正社員チャットレディは収入面では限界があるものの、保証・安定という面では業務委託よりも優れていることになります。
チャットレディが雇用保険に入る条件
雇用保険は生計を立てている労働者が一時的に働けなくなった場合を支えてくれる大事な保険ですが、例えば学生のアルバイトがテスト期間だからシフトに入れないとなった場合には不要なものです。
雇用保険の性質を考えてもわかる通り、チャットレディが「入りたいです」と言って簡単に加入できるものではありません。
チャットレディが雇用保険に加入するには、次の4つの条件をクリアする必要があります。
・正社員チャットレディであること
・期間の定めがなく雇用されていること
・雇用期間が31日以上であること
・1週間の所定労働時間が20時間以上であること
など
チャットレディの働き方は業務委託と正社員がありますが、業務委託契約の場合は雇用保険に加入することはできないので、正社員登用されることが最初の条件になります。
正社員になったとしても「3か月限定で」など期間が定められてしまうと雇用保険への加入はできません。ただ、期間が限定されることはまず無いかと思います。
続いて、1週間の労働時間が20時間を超えていることが条件になりますが、正社員で週休2日制であれば1日4時間以上の稼働でクリアできます。
チャットレディが正社員になるメリット・デメリット
雇用保険に加入するには正社員として働く必要がありますので、チャットレディが正社員になるメリット・デメリットを確認しておきましょう。
チャットレディが雇用保険に入るメリット
雇用保険、社会保険に加入できる
正社員になれば雇用保険に加入することができます。
雇用保険のメリットのひとつが失業保険です。
失業保険を受け取るには、「離職する日以前より2年間に、雇用保険に加入している期間が通算12カ月以上」あり、さらにハローワークで求職をする手続きを行う必要があります。(一般的な離職の場合)
チャットレディでもこれらの条件を満たしていれば、離職した際に失業保険を受け取ることができます。
社会保険は「健康保険」「厚生年金保険」などをまとめたものになります。
社会保険(健康保険)についてはのちほど詳しくお伝えしますが、健康保険への加入によって健康保険料の負担が半分になる(個人事業主は全額自己負担)、出産手当金(産休手当)がもらえるなどのとても大きなメリットがあります。
報酬が固定給になる
正社員チャットレディになると、基本的に報酬が歩合制から固定給に変わります。
毎月安定した給料がもらえますし、賞与制度を設けている代理店であればボーナスももらえます。
社会的信用を得られる
チャットレディというお仕事にはどうしても影のお仕事というイメージがあり、ママ友などには言いにくいのではないでしょうか。
正社員であれば仕事を聞かれたときに「正社員で接客やってます」とか「インターネット関連企業の正社員です」などと堂々と言えるようになります。
また、将来は家を買いたいというときなどに、業務委託でチャットレディをやっているよりも正社員登用されている方が格段にローン審査に通りやすくなり、金利条件も良くなります。
正社員として働いていたという履歴は将来別の職業に就職するときにも有利になります。
確定申告が不要になります
「チャットレディに興味があるけど、確定申告が不安」という理由で躊躇している女性もいるようです。
正社員になれば代理店が年末調整(正社員版の確定申告のようなものです)をしてくれるので、自分で申告をする必要がありません。
ただし、チャットレディ以外に副業があったり、年間に10万円以上の医療費が発生した場合などは自分で確定申告をする必要があります。
とは言うものの、チャットレディの確定申告は慣れてしまえばそこまで難しいものではありませんし、代理店と契約している税理士に相談できるケースも多いので、あまり心配はいらないかと思います。
⇒チャットレディ【税金・確定申告・やり方】いくらから必要?経費にできるもの
チャットレディが正社員になるデメリット
正社員でチャットレディになることにはメリットも多いのですが、デメリットもあります。
収入が減る人もいる
チャットレディで働く目的は報酬の高さではないでしょうか?
しかし、正社員になってしまうと報酬が固定給になるため、業務委託よりも減ってしまうことがあります。
業務委託なら稼いだ分だけ報酬がもらえますが、正社員の場合はたくさんポイントを稼いでもお給料は固定です。
「業務委託のときは50万円だったのに、正社員になったら30万円になった・・・」というケースもありえるのです。
その分、雇用保険や社会保険に加入できるというメリットがあるのですが、すでにランキング入りしている方などは、総合的に考えると正社員にならない方が良い場合もあるでしょう。
日払い・現金手渡しができなくなる
正社員チャットレディの報酬の支払い方法は月払いになることがほとんどです。受け取り方法は給料振込です。
正社員チャットレディの所得税は毎月のお給料の中から支払われるので、これらの計算を月締めで行う必要があるため経理を通すことになります。稼いだ金額を現金手渡しでその日にもらうことはできないと思っておきましょう。
出勤日が増える
業務内容はチャットレディであっても働き方は正社員となると、出勤日はある程度固定されることになります。一般の会社員と同じように、1日8時間、週5日の稼働を求められることもあります。
せっかく自由に働けるチャットレディなのに、勤務日も勤務時間もシフトを組まないといけないことにストレスを感じてしまう女性もいるでしょう。
正社員登用制度がない代理店も多い
チャットレディ業界では、そもそも正社員登用を行っていない代理店も多いです。
会社が正社員を雇用するのは簡単なことではありません。さらに離職率が高いチャットレディを希望者全員正社員にするのは代理店にとってリスクが高いのです。
また、小さな代理店の中には法人化されておらず、個人でやっているところもあります。そういった代理店では正社員登用は望めません。
正社員を希望するなら大手代理店に登録することをおすすめします。
チャットレディの健康保険について
ここからはチャットレディと健康保険(社会保険・国民健康保険ではない)について見ていきましょう。
※国民健康保険なら個人事業主のチャットレディも加入できます。
社会保険・健康保険とは?
社会保険は健康保険、厚生年金保険、介護保険、労災保険、雇用保険などをまとめた総称で、その中でも正社員が対象となる健康保険と厚生年金保険の2つが一般的に社会保険と呼ばれています。
広い意味では雇用保険も健康保険になり、正社員チャットレディになったらこの健康保険に加入できるわけです。
チャットレディが健康保険に加入するメリット・デメリット
チャットレディが健康保険に加入することのメリット・デメリットをご紹介します。
チャットレディが健康保険に加入するメリット
健康保険料の半額を代理店が負担してくれる
一般的に、個人事業主でチャットレディをやる場合は国民健康保険に加入することになります。この場合、保険料の支払いは全額自己負担になります。
社会保険の場合は代理店が半分負担してくれるので、自分の負担が少なくなります。
傷病手当、出産手当金がつきます
社会保険にはケガや病気で働けなくなった場合の傷病手当と、出産による休職の際に給付される出産手当があります。社会保険に加入しているチャットレディもこれらを受給することができます。
国民健康保険にはこれらの手当てはありませんので、ケガをしてしまいしばらくチャットレディができないというときにも補償は得られないことになります。
将来もらえる年金額が多い
ニュースでよく耳にする年金ですが、年金は正確には2階建ての制度になっています。
1階は国民年金で、これには20歳~60歳未満の全国民が加入することになっています。
個人事業主が加入する国民年金はこれに当たります。
厚生年金は年金構造の2階に当たる部分で、加入していると将来もらえる国民年金に厚生年金分が上乗せされて支給されることになります。
厚生年金は正社員なら一般的に加入できるもので、正社員チャットレディも加入できます。
正社員チャットレディとして長く働いているほど将来もらえる年金額が増えるので、安心してチャットレディのお仕事に集中できるでしょう。
扶養制度がある
これはシングルマザーの方やご両親を扶養したいチャットレディにメリットがある制度です。
社会保険には扶養制度があるので、世帯全体の保険料を抑えることができます。
「夫の扶養の範囲でチャットレディをやりたい」という女性もいますが、正社員になると自分が子供や親を扶養できるようになるわけです。
国民健康保険には扶養制度がありませんので自分の分は自分で払うということになり、家族全員がそれぞれ被保険者として国民年金に加入する必要があります。
チャットレディが健康保険に加入するデメリット
チャットレディが健康保険に加入するデメリットは基本ありません。
働く間も将来的にも安定した暮らしを得ることができるので、健康保険加入を希望するなら正社員登用のあるチャットレディ代理店を探してみると良いでしょう。
ただし、チャットレディが健康保険に加入するには正社員になる必要があるので、「チャットレディが正社員になるデメリット」で紹介したリスク(収入が減る人もいるなど)は理解しておく必要があります。
正社員雇用をしているチャットレディ代理店(事務所)はどこ?
チャットレディでも正社員になることは可能ですが、ほとんどのチャットレディが業務委託で募集をしているのが実情です。
正社員登用となるとやはり代理店側の負担も大きいので、できれば業務委託で働いてほしい(その分報酬は高い)というのが本音なのでしょう。
公式サイトに正社員雇用があることを記載している代理店はこちらです。
ライバーサポートグループ
雇用形態 | 正社員 |
契約期間 | 半年間契約社員のチャットレディとして稼働して、正社員登用となります。正社員になったら最低1年間の勤務が必要です。 |
勤務時間 | 1日7~8時間(休憩1時間)、週5日。 |
勤務地 | 通勤チャットレディは全国100店舗以上から選べます。在宅チャットレディも可能。 |
給料 | 基本給+α (月収50万円以上の正社員も多数) |
福利厚生 | ・社会保険完備 ・交通費全額支給 ・住宅手当あり ・子供手当あり ・賞与あり |
ライバーサポートグループの公式サイトには正社員登用についての雇用条件が詳しく書かれていて、実際に正社員を希望する女性が増えてきているそうです。
正社員になる前に半年間契約社員で働くこと、さらに正社員登用後は1年間継続して勤務することとなっていますので、最低でも1年半はチャットレディを続ける意思がある人向けとなります。
アスタリスク
アスタリスクではサポートスタッフとして正社員を募集していて、スタッフとして働きながらチャットレディ活動をすることができます。
雇用形態 | 正社員雇用(試用期間2ヶ月~3ヶ月) |
勤務地 | ■名古屋本社(愛知県名古屋市中村区。名古屋駅から徒歩5分) ■大阪支社(大阪府大阪市北区。大阪・梅田駅から徒歩2分) ■新宿支社※現在募集停止中(東京都渋谷区代々木。新宿駅新都心口から徒歩3分) |
給与 | ■基本給 名古屋本社:235,000円~ 大阪支社:235,000円~ 新宿支社:260,000円~ ■歩合給 ※チャットレディ活動を行う場合は、獲得ポイント×30%分が給料に上乗せされます。 |
諸手当・福利厚生 | 諸手当・福利厚生 ■諸手当 ・通勤手当:上限2万円まで ・勤怠手当:5,000円 ・子ども手当(子供1人につき5,000円) ・シンママ手当(子供1人につき3,000円) ・交流経費(全社員毎月5,000円自由に使える飲食経費) ・社宅:家賃半額の賃貸マンション(※条件有り) ・賞与:実績により決算賞与支給 ※前年度支給実績あり(基本給の1か月~2か月) ■その他 ・社会保険完備 ・産休育休(取得実績、復職者多数) ・有給休暇(6か月勤務後より初年度10日付与) ・入社月記念特別休暇(毎年入社月に特別有休を1日使えます) ・社員旅行(年1回各支店毎に好きな所へ行けます) ・軽食おかし食べ放題 ・フリードリンク ・髪型、髪色、ネイル、服装自由 |
勤務時間 | ・朝番:8時~17時 ・昼番:14時~23時 ・夜番:23時~8時 週休2日のシフト制になります。 |
アスタリスクの正社員雇用は、代理店スタッフとして働くことがメインとなります。
加えて、チャットレディ活動する場合はポイント×30%が上乗せされます。
シフト外の時間にチャットレディをやることになるので大変ですが、本業は正社員でサポートスタッフ、副業として無理のない範囲でチャットレディと考えれば、ある意味理想の働き方になりそうです。
将来的にはチャットレディを卒業してスタッフ側に回りたい人や、安定したお仕事をしながらチャットレディ報酬も欲しい方にピッタリなのではないでしょうか?
⇒アスタリスクの【口コミ・評判】安全に稼げる?特徴や応募内容
アリス
アリスは公式サイトQ&Aに正社員登用制度があることを記載されていますが、給料などの詳細は書かれていませんので、ケースバイケースになるものと思われます。
正社員になるには真面目な勤務態度と安定した出金が必要になりますが、社会保険加入などの福利厚生を受けることができます。
チャットレディで正社員(雇用保険など社会保険に入る)の道は厳しいかも?
正社員でチャットレディをやるメリットはたくさんあることがわかりましたが、そもそも正社員チャットレディを募集している代理店は少ないです。
この少ない求人の中から選ぶとなると、自分の希望がかなわないことがあるかもしれません。
また、正社員としてチャットレディをやるなら、一般の会社員と同じく1日8時間程度、週に5日程度の勤務が必要になります。
自由に働けなくなるデメリットもありますし、1日7時間もチャットサイトにインするのはかなりしんどくないですか?
雇用保険・健康保険が必要なら、他の会社で正社員を目指すか、アスタリスクのサポートスタッフとしての雇用に切り替えて、副業としてチャットレディをやった方が自分がやりたいことが見つかりやすいでしょう。
正社員のメリットは本当に多いので、すでにチャットレディ経験が豊富で、本業として続けていける方は社員登用を目指しても良いと思います。